髭人爺(ひげじんじ)です。
メンタルヘルスケアは奥が深いです。
ここからは筆者自身がどのような経緯でメンタル症状を発症していったか、その都度周りの上司、同僚、家族はどのような反応をし、それを本人はどのような気持ちで受け止め、その後どんな心理状態になっていったかを具体的に記載してみたいと思います。
もしもこの文章を読んでくださっている方、人事担当者の方にも、いつ発作が起こるかわかりません。今まさに同じような業務環境に置かれている場合には、もしかしたら筆者と同じように「メンタルへの道」に踏み込んでしまう可能性もあります。是非遠慮せず『自分を守るために悲鳴を上げるべき』です。私の事例が何らかの“気づき”になれば幸いです。
そもそもメンタルの中でも非常にケースが多いといわれる「ウツ病」になりやすい性格というものはあるのでしょうか?
“プレッシャーに負けそうな弱々しい方”や“言いなりになる方”は一見ウツ病になりやすそうです。ただいろんな研究から、ウツ症状を起こしやすいタイプとして【真面目】【責任感が強い】【人当たりも良い】等があげられています。通常で言えば会社としては「理想的な人材タイプ」のはずです。裏を返せば『真面目でみんなに好かれ、仕事もできて優秀な人材を採用するほどウツ症状を起こす率は高くなる』という不思議なロジックが成り立ちます。
優秀な人材ほど、
1.仕事が出来るから周囲の期待が大きい
⇒2.良く出来るからさらに仕事が増える
⇒3.期待に応えようと更に頑張り、評価も高まる(過剰適応)
⇒4.責任感の強さから、体の負担を無視してまで頑張ってしまう(過労の蓄積)
⇒5.元々出来る人なので、周りも気がつかない(対応策がとられない)
⇒6.突然ばたりと倒れる(緊急入院・過労死)/突然何もかも嫌になって自殺してしまう
というようにエスカレーションしてしまうというわけです。これが一番危険なループです。
別の言い方では「ウツになりやすい性格気質」として下記のような分類もされているようです。
1)循環気質:熱しやすく冷めやすい。基本的には温かい気持ちを持つ明るい人材であり、社交的で誰とでも仲良くなれるが、気分屋で激上する部分もある。
2)執着気質:責任感が強く頑固、仕事熱心、完璧主義、几帳面、凝り性。自分を曲げないし、白黒をはっきりつけたがるので人とぶつかることもある。人に仕事を任せることができず仕事を抱え込む可能性もある。
3)メランコリー気質:規律を守り、常に周りに気を配ることができる人材で、円満な人間関係を重視する。そのため他人の目が気になり、何かトラブルになると「自分のせいではないか」と悲観的になる。
さて、この分類で見た時に筆者自身の性格を自己分析してみます。
①「人見知りしないおしゃべり」である。上記1)に合致する。確かに頭に血が上ることも多かった。人秘情報は漏らさなかったが。
②「交通規則やルールを守らない人が大嫌い」である。上記2)に合致する。社会のルールが守れない人は許さんという感じ。
③「人を観察するのが好き」であるが「人に観察されるのは嫌い」上記3)に合致する。実際には周りの目を気にしていたんでしょう。
④「短気」である。上記2)に合致する。部下や後輩に仕事を任せても途中で手を出してしまう。
⑤「人に任せるのが苦手」である。上記2)に合致する。育成につながることはわかってても自分でやった方が早いと思ってしまう。
⑥「(実は)緊張しい」である。上記3)に合致する。人前で話すのは苦にならないのに事前に段取りできていないと極度に緊張する。
恐ろしいほど合致していることがわかります。ただこれは、私自身が【真面目】で【責任感】があり【人当たりも良い】人間でっせ!と言いたいのではなく、『こだわりが強く、自分で何もかもやりたがる、出しゃばりな性格』ということなのでしょう。もともと「気にしい」ではありましたが、言いたいことは吐き出しているつもりだったので“メンタル”という病気は遠い存在だと思てました。ただ自分では認めたくなかっただけで、“メンタルに陥る要素”がたくさん潜んでいたことに気づくのは、実際に発症してからでした。
次回以降は 発症の歴史です。