4)ー4 気になっていたこと

産業医との相性もいろいろです

髭人爺(ひげじんじ)です。

産業医ともいろいろありました。

【人事マン】は各事業場毎の産業医と密に連携をとって業務をします。『健康管理』という目的では同じ方向を向いて進めているわけですが、いざ自分が「受診側」の立場で接すると、少し違う印象になることがありました。それぞれの産業医には当然専門の分野があります。企業が産業医と契約する時には、専門が「精神科」の方よりは、「内科」「外科」の先生が多いかと思います。

私がメンタルを発症し、日常勤務する事業所でお世話になったのは「内科」を専門とする先生でした。「精神科」の産業医の先生は1名しかいらっしゃらず、事業場に常駐ではなかったので、メンタルの部分でのご相談をする際には正直少し不安はありました。メンタルケアの場合は『先生との相性』が非常に重要なポイントだからです。

案の定、筆者もある事業場の産業医の先生とのやり取りで、気になったコメントが何度かありました。

先生のおっしゃることは全て正しいです。社員の健康を第一に考えてくださっているのは間違いないです。ただ、相談者側がメンタル的に過敏になっている時には、その声のトーンであったり、声の大きさであったり、些細なことでも気になるものです。相談者側がしっかり答えないので敢えて厳しい言い方をする時もあるかもしれませんが、私の場合は別途「精神科医の主治医」の診察を受けていたので、話し方の違いに戸惑うこともありました。

何件か例をあげてみます。

1)「あなた自身が変わらないと何も変わらない」

⇒自分にも問題があることは自覚していましたが、幾分かは環境が変われば対応できる部分もあると思っていました。

2)「結局同じことを繰り返しているだけでしょ」

⇒逆に、再発の不安を喚起されてしまい、治そうという気持ちが正直幾分削がれました。  

3)「真面目過ぎるのは改善した方が良い」

⇒【人事マン】として業務は真面目にきちんとやらないと個人に迷惑をかけることになるという意識でいましたし、自分がきちんとできていないような所謂「不真面目な部分があること」は自覚していましたので、「真面目過ぎる」というのは何を根拠におっしゃっているのか理解できませんでした。他の社員からの「憶測を含んだ情報」を元に、おそらくは「過ぎたるは及ばざるがごとし」ということをおっしゃっていたのだろうとは思いますが、別の言い方はあったと思います。

4)「前任者からの引継ぎが悪いの? それとも上司の配慮がないの?」

⇒これは再発した際の質問でしたが、メンタルの原因が何か一つであるかのように、犯人探しをしているかのような質問と受け取ってしまいました。再発時点での所属では人間関係も良く、明るい雰囲気でしたし、再発の原因もいろんな要素が絡んでいると思っていたので、質問には答えられませんでした。

上記のようなやりとりがあり、正直最後にはこの産業医の先生との面談は逆に心の負担になっていきました。

もしかしたら同じようなことが他の方の時にも起こっているような気がしていました。先生ご自身はもちろん非常に真剣に対応してくださっているというのは十分認識していましたし、お世話になったと感謝しています。が、主治医(精神科医)の進め方とはずいぶん違いました。休職から復職する際の判断は、各事業場毎のご担当の産業医にお願いすることになると思いますので、メンタル案件の場合はできれば精神科医に早めにつないで、産業医の先生同士で連携していただいた方が良いかもしれませんね