6)ー2 各社人事担当者の皆様へ

【人事マン】が自分自身を守るために

髭人爺(ひげじんじ)です。

『自分のメンタルは自分で守る』ことが必要な時代です。

【人事マン】は業務の責任上、常に“社員が専門性・能力を発揮することを支援する側”の立場にあります。従って前述の通り、自分自身が発症した際に発見されるのが遅れがちです。もちろん同じ状況下でもメンタルになる人、ならない人等に分かれますが、中には“ウツ症状”のように「誰しもがなりうるメンタル症状」もあります。日曜日の夜に「明日からまた1週間仕事で忙しそうだなあ。会社行きたくないなあ」といった所謂『サザエさん症候群(日曜日夕方のサザエさんの放送が始まると憂鬱になってくる)』も、ストレス反応のひとつであることは間違いありません。あとはその症状の程度の差です。

いつあなたの身に「メンタル」が忍び寄ってくるかわかりません。自分の問題として考えてみた方が良いです。

筆者自身もメンタル発症してしまいましたが、今は幸運なことに落ち着いて振り返ることができています。過去の自分のケースを見た際に、精神的に復活できた要因は下記にあると思っています。

<仕事環境として>

1)担当業務として休職復職対応をしてきていたので、復帰できた実例に関与できていたこと(イメージがわくこと)

2)担当業務の中で「メンタル」についての知識が身についていたこと

3)信頼できる専門医の産業医(のちの主治医)と出会えたこと

4)同じ人事業務を扱う【人事マン】の中に心ある仲間がいたこと(もちろん【人事マン】全てがプラスになったわけではありません)

5)会社内に「心ある仲間(同期・一緒に仕事した経験のある人)」がいたこと

<プライベイトとして>

1)家族の存在があったこと

2)妻には全てのことを話せていたこと

3)社外に「いつも変わらぬ友人」がいたこと

【人事マン】としての労務対応経験は、(当時は大変でしたが)今となっては財産以外の何物でもありません。同じ【人事マン】である皆さんも積極的に経験されることを助言します。

また仕事のことを考えた場合、ベースとなるのは【自分のことを理解してくれる人を、会社内で作れるかどうか】にかかってきます。これは自分から能動的に動き、相手を思いやる気持ちで接しないと増やすことはできません。特に上記の通り【人事マン】がメンタル発症した場合には、社員の皆様に対して悪影響を及ぼすリスクがあります。

まずは「自分がメンタルになりそうだったら相談できる人はいるのか?」ということを真剣に考える時期が来ていることを認識すべきと思います。そして同じ【人事マン】がメンタルで苦しむことができるだけ早くなくなるように、【人事マン】自身が活動すべき時代と思います。

そして「人事マンの自己防衛」のため次の5項目をお勧めします。

①正しいメンタルの知識を身につけよ!

②自分も“従業員”の一人であるということを忘れるな!

③治療開始のタイミングは自分自身で早めに判断せよ!

④どうしても診察に行くのに抵抗がある場合は、早めに『信頼できる人』に相談せよ!

⑤発症してしまったら決して職場復帰を焦るのではなく、自分の存在意義を感じ取れる体調になるまで「脳」を休めよ!