髭人爺(ひげじんじ)です。
今日は用語解説 “広場恐怖症” です。
本ブログでも何度か触れていますが、筆者自身パニック障害での“広場恐怖”の中の閉所恐怖症がまだ残っています。(一番症状がひどい時と比較すると)今は随分落ち着いており、1ヶ月くらい前には丸10年近く乗っていなかった東京メトロの銀座線に乗ることができました。乗車率は80%くらいでしたが、発作を起こすこともなく過ごせました。ちょっとした自信になりました。
初めて発作が起きた後、自分なりに医学書等で調べてみると“広場恐怖(ひろばきょうふ)”という言葉にあたりました。パニック症状を発症した人の80%が(程度の差はあれ)感じるものであるように記載されています。筆者の場合「満員電車という閉所で動けなくなった」という状況だったので、“広場(ひろば)”という表現がどうもぴったり来なくて、余計に印象深かったためよく覚えています。
この場合の“広場(ひろば)”とは、広い場所という意味ではなく、「人前で恥ずかしい思いをするのではないかと不安になる場所」「すぐに逃げられない場所」「助けを求められない場所」等の総称だそうです。そういった場所や状況にこのまま居続けると我慢できない、恐ろしいというのが“広場恐怖”です。
もともと『パニック発作は時と場所を選ばない』で、突然に起こるものがほとんどですが、一旦発作が起こってしまうと、その場所や時間帯も記憶に刷り込まれてしまい、いつしか「その場所に行くと同じ事が起きるのではないか」という恐怖から逃げられなくなってしまいます。これが【予期不安】です。これを筆者のように精神科医による初診を受けるまでに2年以上時間がかかった場合、恐怖のレベルはエスカレートしてしまったのも無理はありません。(本ブログ:私の発症記録2(閉所恐怖症)の項参照http://higejinji.net/2018/01/24/panic/)
たとえば外出しようとした際にパニック症状を発症してしまった人の場合、当初は
「①外出するのには多少不安だが、何とか一人で外出はできるレベル」から、
「②自分が安心できる特定の場所(どうしても行かなければいけないところ)にしか一人では行けない」ようになり、
「③外出する際には誰かについて行ってもらえないといけない」ようになっていって、最悪
「④家から外には出られない」ようなレベルにまで悪くなることもあるそうです。
この時、もしも上記②のレベルになる前の「①外出するのには多少不安だが、何とか一人で外出はできるレベル」のうちに、専門医にかかっていればすぐに処方をしていただけたでしょうし、症状の度合いもひどくなることはなかったと思います。
要は『可能な限り早く専門医の診察を受け処方してもらうこと』が必要なんです。
最悪②や③になってしまっても、改善の方向に向かうと思いますが、既に症状が進んでかなり悪くなっていますので、回復までに時間がかかってしまうと思います。周りにとっても通院に毎回同行するというのはつらいと思います。
皆さん 無理せず早めに専門医を受診しましょう! 今の時代は「メンタルになるということは真面目だということの証明」というくらいの威張った気持ちでいればよいと思います。(と私自身も思うようにして、気が楽になりました)