髭人爺(ひげじんじ)です。
今日はパニック症状を誘発してしまうといわれている物質の紹介です。嗜好品と呼ばれるものにはもちろんリラックス効果があるものも販売されていますが、中にはその摂取量によっては逆に「パニック症状を誘発してしまう」可能性があるといわれているものもあるそうです。
1)アルコール
「酒は百薬の長」という言葉の通り、適量のお酒はリラックス効果もあるでしょうし、実際に気分が高揚したり、ストレスが発散されるという効果もあると思います。まさに昔の「飲みニケーション」と呼ばれる集まりでは、普段なかなか話せない方と語り合ったり、全く知らなかった人と知り合えたりというメリットもあると思います。ただ、適量を過ぎた場合に身体によくないということはお酒をたしなまれる皆さんもご経験があるかもしれません。お酒には抗不安作用もあるため、ついつい深酒に走りがちですが、お酒の抗不安作用は短いらしく、時間がたつとリバウンド効果で、体調に異変が起こるだけでなく、不安感や憂鬱感に包まれることもあるとのことです。(特に翌日にまで残るような“二日酔い”の苦しみは私にも経験があります。現在は下戸ですが)
大量のアルコールを摂取すると薬が効きにくくなったり、逆に効きすぎたりすることは知られています。もちろん依存症にまでなってしまう可能性もあります。特にSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬:抗ウツ剤の種類の一つ)の処方を受けている対象者が、お酒を飲むと薬の効き目が弱くなるという話を聞いたことがあります。是非お酒はほどほどにし、もしもメンタル関連で処方を受けている場合はアルコール摂取は控えた方が賢明と思います。
2)カフェイン
コーヒー等に含まれているカフェインは、眠気を取り去る効果があるということは知られており、実際に眠気覚ましに「朝のコーヒー1杯」は貴重だと思います。ただしパニック症状を持った方がコーヒー5杯分のカフェインを摂取すると、恐怖感、吐き気、ふるえ等の症状が頻発するという研究結果もあるそうです。毎日コーヒーを欠かせないような方は注意された方が良いかと思います。
3)ニコチン
世界的にもかなり禁煙は進んできており、喫煙をされる方にとっては身の置き場がないような状況になってしまっているかと思います。(それはそれでストレスを感じていらっしゃる喫煙者の方も多いかもしれません) ニコチンにも抗不安作用はあるそうですが、やはりアルコールと同様に効果時間は短く、かつ多量に摂取すると依存症のリスクも出てきます。アルコールと違う点としては呼吸器系にも直接影響があり、パニック症状の一つである『息苦しさ』に直結してしまうことになると思います。ヘビースモーカーと呼ばれる方々は、全く煙草を吸わない方々に比べて、パニック症状の発生率も10数倍にもなってしまい、『広場恐怖』も高い比率で発症してしまうというデータがあるそうです。(広場恐怖については本ブログでも紹介しています。http://higejinji.net/2018/02/05/hirobakyofu/)
他にもいろいろと影響があるものが出てきているかもしれませんね。嗜好品には留意が必要と思います。