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薬を飲まずに治せるのか?

髭人爺(ひげじんじ)です。

メンタル症状の際に、「薬を飲む必要があるかどうか」については【専門医の判断が必要】です。

あまり薬は飲みたくない、薬に頼りたくない、できれば自分自身の回復力だけで治したいといった気持ちがある方もいると思います。初めてメンタルクリニックや心療内科にかかる場合、日本ではまだまだ「精神力が弱いから心の病気になってしまう」という考えが強く残っているので、抵抗なく診察を受けることができる人の方が少ないかもしれません。心と身体はバランスをとっており、確かに『病は気から』というように密接な関係性がありますが、メンタル疾患の中には“誰でもなりうるウツ症状”というものもあり、最近では「いち早く専門医の診察を受けた方が回復が早い」ということが浸透してきました。

軽微なストレス反応であれば、薬を飲まなくても、環境を調整することで治まる症状もあるかと思いますが、社会生活に支障をきたすような統合失調症や、ひどくなれば自殺企図も起きるような抑うつ症状では、症状の改善と再発防止のために、薬物療法は必須となります。

なるべく薬に頼らずに治したいという気持ちがあっても、愛情だけでは治しようがありません。ほとんどのケースでは早めに専門医の診察を受け、休養の指示を受けたり、適切な薬を飲んだりする方が、辛い時間を短くでき、症状がひどくなる前に快方に向かうことができます。メンタル疾患の場合「もともと本人の精神力や努力が足りずに発症しているわけではない」からです。

スポーツ選手が靭帯やアキレス腱を損傷した場合と同じですね。時にはギプスをはめることが重要ですし、無理して走ると余計に怪我の具合が悪くなります。ギプスや松葉杖の役割をするのが、メンタルケアの場合は薬であると考えればよいかと思います。痛めたらすぐに対処する方が良いのです。しかも素人考えで勝手な動きをすると、別の個所を痛めたりすることもあると思います。

メンタルヘルスケアの世界でももう少し薬のことを信用してよいと思います。

少なくとも筆者の場合は、ぐっすりと深い睡眠をとるために、入眠剤を処方していただいていますが、眠りの深さは全く変わりましたし、身体の負担も削減できました。今、もしも処方を受けていなかったらと考えるとぞっとします。

薬はメンタル疾患を治すためだけでなく、治った状態を継続させるためにも必要な場合があります。高血圧の方が降圧剤を服用されるのと同じです。安易に自己判断で薬の量を減らしたり、途中で勝手にやめてしまったりということが一番危険です。薬の効き目や副作用の有無・強弱も様々ですが、大切なのは期待する効用が得られ、副作用があまり出ないという状況であれば、必ず快方に向かうということだと思います。薬の量を減らしたり、服薬をSTOPしたりするタイミングは、主治医にじっくり相談した上で決めるべきです。本ブログでも記載していますが、処方を途中で勝手にやめてしまった場合、反動で不眠やウツ症状(自殺企図)が起こったりすることもあるようです。

【主治医がまだ処方継続を判断している】=【(症状は治まっているものの)まだ完治していない】考えるべきです。

ただ、常用量でも長期間服用し続けることによって、薬物依存になってもいけません。副作用が出た場合も心配ですので、常に主治医に相談しながら指示を守り、どの薬を、いつ、どのくらいの量飲んで、どのくらいの期間で減らしていくのかを相談しながら、服用STOPの診断があるまでは、飲み続けるべきと思います。

 

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