髭人爺(ひげじんじ)です。
脳波を調べると、睡眠の深さも測れ、“徐波”が多いほど眠りが深いということがわかるそうです。
睡眠は5段階に分けられ、【REM(レム)睡眠】+【non-REM(ノンレム)睡眠】4段階から構成されています。
第1段階(入眠)⇒ 第2段階 ⇒ 第3段階 ⇒ 第4段階 と【non-REM(ノンレム)睡眠】の眠りが深くなっていきます。⇒約90分後、一旦【REM(レム)睡眠】に入ります。【REM(レム)睡眠】とは“身体が眠っているのに、脳は起きていて、瞼は閉じているが眼球が左右に激しく動いている状態”のことを言います。もちろん深い睡眠下で無意識のうちに実行されています。この5段階を一塊として約90分間で1サイクル回し、このサイクルを3~4回繰り返した後、朝を迎えると次第に【REM(レム)睡眠】の出現が増えてきて目が覚めることになります。
90分間を1サイクルで回していますので、中途半端なタイミングで起こされたり、【non-REM(ノンレム)睡眠】が第3第4段階まで深くならないうちに起きてしまうと、『睡眠の充実感を味わえない』ということになります。第3段階、第4段階といった深い眠りになるのは、睡眠全体の前半で出ることが分かっているそうです。従って『入眠する際に快適な環境でぐっと深く眠ることができれば、睡眠全体としても深い眠りを体感できる』ということになります。
「夢を見る時は眠りが浅い時だ」という話を聞いたりしたことがありますが、実際には夢を見たり、中途覚醒するというのは【REM(レム)睡眠】の時が多いそうです。
つまり『眠りが深い』というのは、90分間単位での『眠りのサイクル』がバランスよく、サイクルが回り切ったタイミングで目が覚めることといえます。それが一番身体にとって負担が少なく快適であるということでしょう。数学的には、90分の倍数である「1.5H」「3H」「4.5H」「6H」「7.5H」「9H」というタイミングで送ることができれば、眠りのサイクル上のタイミングがよいということになります。(当然ながら個体差はありますので、きっちり上記時間を守ることを全員に進めているわけではないと思いますが、6Hもしくは7.5Hくらいの睡眠時間が程よい睡眠といえるのではないかと思います)
睡眠時間は長ければ長いほど良いというわけではなく、程よいタイミングで起き、日中の活動をして、その疲れで自然に入眠もできるというサイクルを、各自で知っておくというのが良いのだろうと思います。忙しい時期を迎えるにあたり『長時間の寝溜めをしておく』ということが必ずしも良いとは限らないということですね。特に高齢になると、眠りのサイクルをコントロールすることが難しくなってしまい、【REM(レム)睡眠】の時間が減り、中途覚醒も増えてしまうので、睡眠時間が短くなった分は、眠りの深さ(熟睡度)を重視することが必要だと思いますし、どうしても睡眠の充実感がなかなか持てない場合には、無理をしないで必要に応じて心療内科・精神科での処方を受けるというのはむしろ良いことだと思います。