髭人爺(ひげじんじ)です。
以前に本ブログでも「メンタル対象者に言ってはいけないこと( http://higejinji.net/2018/01/28/ngword/ )」を記載しましたが、今回はその第2弾です。
相談者が何らかの原因で心のストレスで悩んでいる時には、相談を受ける側は【積極的な傾聴】の姿勢が重要であるということを、本ブログでも何度も書いてきました。その鉄則は、相談者が『問題解決のためのアドバイスが欲しい』というよりも前に、『今の不安で仕方がない気持ちを誰かに全て打ち明けたい』という気持ちがあるということを理解し尊重するということです。悩んでいる気持ちを全部吐き出せたという充実感がないうちに、アドバイスをもらっても心の負担を全て取り去ることはできません。たとえそのアドバイスの内容が的を得ていたとしても、本人が素直に聞き入れることができる精神状態でない(本人側の心が準備できていない)と、効果が半減するばかりか、真の原因にまで到達できない可能性があります。その点が一番難しいと思います。
つまり「途中で遮らない」「批判しない」「否定しない」「自分の考えを押し付けない」ということが大切であり、「最後まで聴く」「認識に間違いがないか確認する」(その際も「つまりこういうことだろ!」という言い方はせず、「こういう理解で良いのかな?」というように言い方を工夫するということが必要です。
上記のような観点から、「言ってはいけないこと(表現)」についてPart2を追記します。
「そんな風に考えてはだめだよ!」
相談者の考えを否定している。上から目線になってしまっている。
「わかる。わかる。そうだよね。」
相談者にきちんと寄り添っているように聞こえるが、あなたの感じ方はその通りで正しかったと同意しているように聞こえる。場合によっては本人の考え方が間違っていることもある。あくまでも本人が言っている事が正しいか間違いかではなく、本人が勘違いしてしまわないように「その時にはそんなふうに感じたんだね。それは理解したよ。」ということを伝えるにとどめる。同意するのではなく「共感する」のが大切。(まだ本人の考え方を肯定も否定もしておらず、本人が思ったことを確認できる。)特に【信頼している人】に「そうだよね。わかるよ。」と同意してもらえたら、全て自分の思っていることが正しいと思い込んでしまう可能性があるそうです。
「なぜ? どうしてそんな風に思うの?」
追及してしまっている。相談者自身もなぜそんな風に思ったのかわからないこともある。詰問のようになってしまうと、本音を言いにくくなってしまう可能性がある。たとえ沈黙になっても、本人側から話ができるように、楽な状態で待ってあげる方が良いと思います。
「考えすぎなんじゃないの?」
これも上から目線になっている。「悩んでいることが悪いこと」⇒「悩んでいるあなたの方がおかしい」というように受け取られてしまう可能性がある。
リスクが高そうな言葉づかいはいろいろとありそうですね。
自分自身に照らし合わせて「自分が部下に対してしてきたこと」を今になって思い出してみると、随分申し訳ないことをしてきたなあと思います。いまだになおっていないことが多いです。
①自分の方が長くしゃべってしまう。(「おしゃべり人間」の悪い癖)
②相槌がオーバーで長すぎる。(話が脱線してしまう。話が途切れてしまう。)
③会話の途中でアドバイスを始めてしまう。(本人は言いたいことがまだ言い切れていないのに)
④まだ話し足りなそうなのに、忙しさに追われ途中で切り上げてしまう。(本気で聴こうという気持ちが薄いことがバレバレ)
⑤相手の言うことをいちいち修正してしまう。(うちの奥さんに対してもこれをやってしまい、よく怒られます)
⑥沈黙が我慢できずに、先にしゃべりだしてしまう。(カウンセリングをする側が先にしゃべったら、本人が話ができません)
なんともお恥ずかしい話です。まさに「カウンセリングモードの基本( http://higejinji.net/2018/02/21/counseler/ )」に戻らなければいけないですね。きちんとした“言葉のキャッチボール”をするためには【相談された側が“名キャッチャー”になること】が必要です。まずは受け止める姿勢ですね。
部下だった皆さん、大変申し訳ありませんでした。この場を借りてお詫びします。