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性格のピラミッド構造

髭人爺(ひげじんじ)です。

今日は「一人一人の性格を構成するピラミッド構造」についての話です。

皆さんはご自身の性格をどのように認識されているでしょうか? 

本ブログでも別ページ(http://higejinji.net/2018/01/24/personnality/ )で「ウツになりやすい性格」について記載しているとおり、各個人の性格とメンタルヘルスは非常に関係性が深いといわれています。

性格つまり自分らしさ(パーソナリティ)は下記の通り4つの要素から構成されているといわれています。(©「性格心理学への招待ー自分を知り他者を理解するために」サイエンス社 詫間武俊、鈴木乙史、瀧本孝雄、松井豊著)

 

下記は、先天的な要素から順番に、後天的な要素になるように記載しました。

(1)「気質」(性格の土台)

遺伝的、体質的に決められていると考えられるもので、自分の力で変えるのは難しいといわれています。たとえば生後1年に満たない赤ちゃんの中には、母親以外の人に抱っこされると大泣きする子もいれば、誰に抱かれても平気な子もいます。生まれた時から決められているものと考えればわかりやすいかと思います。

 

(2)「気性」(自己意識)

「気質」よりも後に決まってくるのが「気性」と呼ばれる部分です。「気性」は、幼年期の家族とのかかわりあい、生活環境によって形成されていくと考えられています。また出生順(長男長女・次男次女・・・末っ子等)によっても、両親の育児姿勢や教育方針によっても大きく変わるでしょうし、『本人が家庭の中でどのように扱われていくか』によって徐々に作り上げられていく部分です。愛情にあふれた家庭で育てられたかどうか等が大きな要素になると思います。幼少期にかなり「気性」は固まってくる部分があり、なかなか変えるのは難しい部分です。実際の現実とずれると【不適応】を起こしやすくなる部分であり、その不適応状態のことを《ノイローゼ》と呼びます。

 

(3)「習慣」

「気性」よりも後に、学校生活や友人との関係性等で形成されるのがこの部分で、行動や思考の「癖」にあたります。成長するにつれていろんな経験をし、考え方が変わったり、恋愛を経験したりして、少しずつ形成されていくものです。逆に、後天的に創り上げてきたものですから、自分自身の意志で変えていける部分です。

 

(4)「社会的役割」

これは本人の意志というよりも、歳を重ね、いろんな経験をしていく中で、自分の果たすべき役割や置かれた立場によって形成されるものです。たとえば、家庭で言えば、配偶者関係、親子関係、親戚関係といったものですし、学校で言えば教師と生徒、企業で言えば上司と部下、経営責任者と労働者といったものです。本人が希望してそのような役割になることもあるでしょうし、本人の意思とは関係なしに決められることもあります。その期待される立場によって、本人のパーソナリティにも影響があるということです。環境に合わせて自分の心を調整するということになります。

 

上記のような4つの構成要素で『自分らしさ』は構成されています。「気質」「気性」の部分は本人ではなかなか変えることができないわけですから、まずは自分自身の特性を知ることが重要と思います。その上で、自分の個性である「気質」や「気性」の中の良い部分を大切にして、自分なりに考え「習慣」を良い方向に導いていくことが、周りとの不適応状態を招かないようにする方法だと考えます。

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