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緊急投稿 なぜ若手社員が転職してしまうのか?

髭人爺(ひげじんじ)です。

今日はちょっと最近思うことを記載してみます。

どこの企業も同じ悩みを抱えていると思いますが「なぜ若手社員は転職してしまうのか?」ということです。

筆者のように、健康面が原因で自分の人生を振り返ってみるおじさんも多いかもしれませんし、ある程度年齢を取っている社員にとっては「自分の居場所の確保」みたいなものが主な関心事になってくると思います。が、若手の場合は全く別の次元の話のようです。これは明らかに構造的な問題ですね。

ここ3年くらい《売り手市場》と言われていますが、その空気感を敏感に感じて「このままここに居てはいけない」と思う若手社員が多く、どの企業も20代後半〜30代前半の優秀な若手社員から順番に抜けていっている実態があるかと思います。(優秀な人材こそ、簡単に転職先が決まってしまい、自分のやりたいことも少し見えてきたところで、ポテンシャルを発揮できる可能性がある会社に移ってしまいますね。この現象は【不景気】で転職が難しい時はあまりなかったと思います。)

このままでは「中間管理職(35歳〜50歳くらいまで)」+「入社1~3年目社員」という組合せで仕事をせざるを得ず、当然ながら若手社員は膨大な量の単純な作業ばかりで不満を抱え、場合によっては体調を崩し中間管理職のメンバーは、部下育成という名の「ご機嫌とり」や「部下から単純作業の引上げ」をせざるを得なくなって、時間外労働や休日出勤等の業務負担がかかり、自分自身身体を壊すという、酷いサイクルになっていると思います。

若者が辞めるということは「既にもう魅力がない」んです。それが言いすぎであれば「魅力がなくなってきている」んです。これは素直に認めなければなりません。「もう少し頑張ったら、もっと大きな権限も与えられ、自分のやりたいことができるかもしれないのに」「本当に若い奴らは簡単にあきらめてしまうなあ」などと高年齢者は思うかもしれませんが、それは高齢者自身の経験だけから来たものであり、若手社員は経験していないのでイメージがわかないと思います。あれよあれよと思っているうちに、その対象者がいなくなっていってしまっているのです。

もちろんその中間管理職の方々も、本件に関しての危機感は十分に感じていて、なんらかの手を打たなければならないことは重々承知しています。むしろ何とか必死に慰留して、今のまま仕事を続けてほしいと願っているでしょう。が、肝心の若手社員は「目の前の不安」を断ち切ることができず、経験不足なりに考えて、上司の慰留を振り切って“夢”がもてそうな方向に舵を切ってしまうわけです。

なぜそのことに経営トップは手を打たないのでしょう。肝心なところが見えていないTOPが多いように思います。特に若手社員が辞めた責任を、その直属の上司の失敗であるかのように判断し、要職から外したり、評価を下げたりするということをやってしまう経営層は、本質を把握できていないと思います。中間管理職である上司自身が「自分のマネジメントの責任である」と必要以上に自分を責め、余計に苦しくなってしまっているというのが現実だと思います。責任の一端があるのは事実だとは思いますが、今はむしろ【構造上の問題】であるという認識を持たなければ、屋台骨を何とか支えている中間管理職自体が「心の病気」になってしまうと思います。危機的状況です。

 

「正規・非正規のいろんな契約形態の社員」「国籍の違う社員」が混在していく世の中であるのは当たり前であり、【AI】が登場したところで、元々の仕事のフローを思い切って変えなければ、今の仕事を置き換えることすらできません。もうそのような時代になったのだということを再認識するしかありません。

つまり日本も、【①労働力は流動するものという認識に変える】か、もしくはあくまでも【②社員が魅力を感じ続ける会社で有り続ける】という二択しかありません。

今若手人材が流出している会社は、残念ながら『若手の視点では魅力がなくなってきているという事実を経営TOPが再認識し、自ら最重要課題とする』ということをやるしかありません。(「どうやったら若手が辞めなくなるか、人事担当が考えろ!」という指示をTOPダウンで降ろすような会社は淘汰されていくと思います。)経営TOPにそのような意識がない場合は、経営者の立場から降りていただくように仕掛けるしかないと思います。

とは言っても、今騒ぎになっている財務省しかり、相撲協会しかり、レスリング協会しかり、TOP側に責任意識が欠けている時は、部下から言うのは難しいですね。部下側から言い出せない場合は、株主から迫っていただくとか、外圧がないとなかなか現場の声は届かないかもしれません。みんなの為に一人が犠牲になるわけにもいかないでしょうし、みんなで声を上げる仕組みがあればと思います。レスリンス協会の案件でも、内部告発した人が守られることが一番重要であると思います。

本ブログの主旨とはかなり違う内容になってしまったかもしれませんが、このままでは「中間管理職」のメンタルヘルスケアが心配ですし、今のやり方のまま、必死になって工夫して人材を採用しても、出ていく人数の方が多くなってしまうのではと思います。

筆者としては、会社がイキイキするには、人間がイキイキしていないといけないと思っているので、今こそ大企業は中小企業のなかで、活きの良い企業の姿を学び直すところから再スタートすべきと思います。中小企業には「志のある若者が魅力を感じる」ような会社がたくさんあります。

あくまでも私見です。ご意見がある方は遠慮なくコメント・問い合わせメールいただければと思います。

 

 

 

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