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性別によるメンタリティの違い

髭人爺(ひげじんじ)です。

今日は性別によってメンタル発症に違いがある」ということにフォーカスしてみます。

厚生労働省の調査結果等をみると、男性と女性では、メンタル発症の比率もその原因も、また自殺率に関しても、傾向が違うということが明確に出ていることをご紹介しています。

1)メンタルになる比率は女性の方が高い

生涯有病率では男性の5%~12%という比率に対して、女性は10%~15%という比率になっています。女性の方が悩みが多いとか、神経がこまやかだとかいうことが理由というよりは、「月のリズムによりホルモンバランスが崩れやすい」ということと「男性よりも寿命が長い関係で、老年期はさまざまな“喪失体験”をする機会が多い」ということが言われているようです。

 

2)メンタル原因は、男性は「評価・昇格の遅れ」「仕事の量・質」が多いが、女性は圧倒的に「人間関係」が多い

これは古くから「男性優位な会社生活が続いていた(現在もまだまだ続いている)」「結婚・出産等で会社でのキャリアの途中変更を余儀なくされる機会が多かった」というようなことから、男性の関心事が「会社の事業の方向性」や「昇格・昇進」「転勤」といったことだったのに対して、女性の関心事が「職場の狭い範囲での人間関係」がメインになってしまい、自分の職場で“良い関係性を作る”ことをきちんとやっていくことにならざるをえなかったという歴史があると思います。まだどの会社もジェンダーフリーとか両立支援といった考え方が浸透していなかった時代からの負の遺だと思います。女性の中にも「管理職に昇格して、責任が重くなるのは嫌だ」とか「まだまだ根強い男性社会の中で将来活躍できるイメージがわかない」といったことで、未来に対しての不安や恐れもあり、【自己尊重感】が低い傾向が強くあるようです。

 

3)女性の場合パワハラ・セクハラ・マタハラで悩んで、メンタルになっている人も多い

もちろん男性社員の中にも上司からのパワハラで悩んでいる人はいるとは思います。が、セクハラ・マタハラ(マタニティハラスメント)まで広げると、圧倒的に女性特有の悩みといっても良いかと思います。未だに上位職は男性に占められていることが多い関係で、権力(いろんな事項の決裁権限)を持っているのは男性が多いのが事実です。今やハリウッドで映画の世界でも一握りの権力者による「セクハラ・パワハラ」が大問題になり、【#metoo】(Me Too:私も同じように被害を受けた)という声を上げる女性が増えてきています。一番問題なのは、男性側の理解がまだ進んでおらず、“自分はセクハラなんてやってない”と思い込んでいる人が多いということだと思います。今や「共働き世帯」が「男性中心(奥様は専業主婦)生計世帯」を追い越してきている状態であり、セクハラ・マタハラといった時代錯誤の行動を男性がとっているようでは、社会構造がおかしくなる段階にまできています。

 

4)男性の場合、なかなか直接のコミュニケーションをとるのが下手な世代が増えており、特に自分から人脈を広げることができない人が増えていて、プライベイトでも結婚できず、独身のままという人が増えている。

既に何年も前から言われてきていることですが、小学校中学校時代からゲーム機にがっつりはまり込んでしまっている世代が、40歳代から50歳代にまでなってきています。人と人とのコミュニケーションの取り方が、Face to Face でなくなってきて、SNSやLINEメール等を通じてのやり取りになってきている関係で、男女間で直接話をする機会を活かせる人と活かせない人が出てきています。男女間での出会いも、無理やりそのような場を設定しないと、なかなか進まないようなことにもなってきているようですね。恋愛観も変わってきているみたいで、敢えて結婚したいとは思わない人も出てきているようです。メンタルヘルスという意味では「独身で一人暮らし」「人との直接のコミュニケーションが苦手」「こだわりは強い」「アウトドアというよりインドア(引きこもりがち)」という人がリスクが高いと思います。入社する際も「真面目だが特に覇気もない技術者」といった人がウツになり、自殺してしまうリスクが高いということが多いと思います。

 

5)自殺は男性が多い

これは男性の方が「打たれ弱い」ということなのでしょうか? 色々と調べてみましたが私には明確な理由はあまりわかりません。女性の方が「生活をしていく力がある」「現実的」ということなのでしょうか? メンタルになる比率は男性より高くても、最終的に【自殺】という手段を取らず、踏みとどまることができるというのはなぜなのでしょうか? イメージ的には男性よりも女性の方が「リストカット」等の行動に出ることが多いイメージがありますが、もしかしたらTVの見すぎかもしれません。自殺未遂者へのインタビューでは、「死にたい」というよりも本当は「自分のことに気づいてほしい」「自分の方を向いてほしい」「本当は死にたくないので助けに来てほしい」ということがあり、リストカットを繰り返す人がいるというのは聞いたことがあります。自殺の直前には『急激なウツ症状発症』の可能性が高いということがあるようで、最後の瞬間に、この世に踏みとどまることを判断できるかどうかは、男性として女性として、それぞれどのような生活をしてきたかで変わってくるのでしょう。そういう意味では、男性は人に甘えて生きていることが多く、いざという時に自分のポテンシャルに賭けて、生き残るという判断ができないのかもしれません。自殺未然防止のためには、性別というのは重要なポイントであることだけは間違いなさそうです。

 

他にも男女でのメンタリティの違いは色々とあると思います。

【男女が違うのは当たり前であり、その違いをお互いが認識した上で、尊重しあう】というのが、メンタリティの異性間のバランスをとることにつながると思います。(自分ができているかどうかは心配ですが…)

 

 

 

 

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