髭人爺(ひげじんじ)です。
今日は【人との距離感には気をつけましょうね】という話です。
人との距離感といっても『物理的な距離』と『心の距離』では意味が違いますが、今回はどちらにも関連する【距離感】です。
動物にはもともと“縄張り意識”があるそうです。犬のマーキング行動もそうですし、蜘蛛が糸を張る巣もかなりの縄張り感があります。意外なのはウサギの縄張り意識の高さだそうです。この場合の縄張りというのはまさに『物理的な距離』の話で、視覚、聴覚、臭覚等の優れたセンサーで、自分が一番効率的に動き回れる限界であったり、敵が来た時に逃げ出す距離といった判断をしているそうです。
人間ももちろん動物の仲間ですので、縄張り意識はあります。
メンタルヘルスケアの観点からの研究で、『物理的な距離』と『心の距離』にはある程度の相関がみられるということが分かっています。自分自身が自分のペースで心地よいと感じられる空間のサイズは、相手によって、どの空間まで侵入を許すことができるかという点で決まってくるそうです。
1)公衆距離 <360cm>
講義・講演等、全く見知らぬ不特定多数がいる場所での距離。本能的に直接危害を被ることがないという安心距離ですね。
2)社会距離 <120cm~360cm>
同僚との仕事や会議での距離。知っている人と話をする際の一般的な距離感です。
3)個体距離 <45cm~120cm>
家族や友人との個人的な会話をする際の距離。ある程度人間関係は「心地よい」「落ち着く」「近くても違和感を感じない」「安心できる」という感じだと思います。
4)親密距離<45cm以内>
恋人や家族等、身体的な接触があっても問題ない(もしくは触れ合っていたい)という距離。
上記のようなことを認識せずに、好きでもない人に45cm以内の距離に入ってこられるとか、身体に触れられるというのは【拒否反応】がでるのは当然だと言えます。上司が個体距離や親密距離で話しかけてくる、肩に触れてくるというのは、『不快』と感じてしまう可能性が高いですし、セクハラと言われても仕方ないと言えます。
上記「心の距離感」が遠いにもかかわらず、「物理的距離感」の判断を間違うと、問題行動となる可能性があるということを認識した方が良いかもしれません。