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身近な人が心配な場合の声のかけ方

髭人爺(ひげじんじ)です。

今日は以前にも記載した内容の復習です。【自分の身近な人の様子がおかしい時、まずどのように話しかけるべきか?】という話です。

最初にかける一言というのは非常に大事であるとはわかっているものの、難しいですね。どんな反応が返ってくるか分かりませんし、もしかして嫌な思いをさせてしまうのではないか、急に話しかけるのは不自然ではないかと思ってしまうと、なかなか二の足を踏んでしまうこともあるかもしれません。

身近な人だからこそ知られたくない、心配をかけたくないという気持ちは強いことが多いと思います。身近な人の表情や発言、行動、顔色等の様子が『いつもとどこか違う』と思った際に、話しかける時には筆者は下記のようなことを気をつけています。

もちろん正解は何かはわかりません。ただ【相手が話しやすいような雰囲気になるように、硬くなり過ぎず、かといって馴れ馴れしくなく、気楽に話してもらえるような表情や声の質】等は気を使っています。筆者としては今のところ下記のような接し方で『拒絶』されたり『無言』になったりしたことはありません。相手を心から心配しているという気持ちで接すれば、何とか話をする機会くらいは作れるのではないかと思います。

まず

⑴話しかける場所・時間帯

職場では誰が聞いているか分かりませんし、他の人まで巻き込んで余計な騒ぎになってしまうこともあるかもしれません。社内が良いのか、社外が良いのかも難しいですが、本音を聞き出すのであれば社外をお勧めします。また心に負担を感じている人は朝起きてから昼くらいまでは、結構無理やり自分を元気付けていることが多く、できれば昼休みもしくは話が長くなっても気にしないで良いように就業時間(授業時間)後が良いと思います。

⑵周りに知っている人がいないかどうか

本人がある程度本音を語ってくれないと、事実は明確にはなりません。メンタル的に悩んでいる人は、人一倍他人の視線が気になるものです。まして「心が弱っていることは他の人(特に身内や社内・校内の方)には知られたくない」という気持ちの方も多いと思います。二人で率直に話せる静かな空間が必要と思います。

⑶「お疲れ様!」の一言・様子の確認

普段ストレスが溜まるような仕事をしている人にはまずはねぎらう言葉をかけるようにしています。少しの微笑みでも返った来たら、次に話しやすいです。相手が仕事人の場合には「最近忙しそうですね。大変ですよね」「昨日も遅かったみたいですけど何時まで仕事してたんですか?」といった形で実情を話してくれそうかどうか様子を見ます。子供や学生に対しては、これはもっと難しいですね。変な声かけは余計にひねくれたり、反発したりしてくるかもしれません。ただそんな時はむしろ親がビクビクして接すると余計に腹が立ったりすることもあると思いますので、親として堂々と対応することが重要と思います。焦らず、喧嘩腰にならず「お前のことをちゃんと見守っているぞ」という気持ちが伝わるように粘るしかないと思います。

⑷話す機会の設定

「今度昼メシでも食いながら話しませんか?」「もし良かったら何か協力できるかもしれないので、一度時間もらえますか?」とゆっくり話せる時間と場所の機会が作れるかどうか探ります。子供の場合は難しいですね。勝手に部屋に入ると怒るでしょうし、食事の時もなかなか話しにくいと思います。例えば同じ番組を黙って一緒に見る等、同じ方向を向いて同じものを見ながらというのは、意外に話しかけるきっかけになるのではないかと思います。

⑸自分のことから切り出す

「実は折り入って相談があるんですけれど」というように、場合によってですが〈自分の相談〉を持ちかけます。二人で話ができる場が設定できれば、きっかけはどんなことでも良いと思ってます。むしろあなたを信頼して、頼りにしているという姿勢で、自ら心を開いていけば、何らかの反応をしてくれるかもしれません。特に相手の得意分野について相談するというのは、良いやり方だと思います。

⑹本題に入るきっかけ

少し話ができるような雰囲気になったら、「ちょっと気になっているのですが…」最近の様子が気になっていて、もしかして何か心配なことがあるのではないかと思っていたんだよという気持ちが伝わる工夫が必要と思います。あくまでも自然に聞けるのが一番であり、事務的に切り出すと、途端に身構えてしまうかもしれません。

 

人から話を引き出すというのは非常に難しいものです。キャリアコンサルタントのロープレ研修を受けた時に一番講師の先生から言われたのは『あなたのことを本当に知りたいと思っているし、あなたの話を聴きたいと思っているということを、表情や体の向き、視線、声のトーン等全てを使って伝えること』でした。メンタルヘルスケアの場合は、その上で病気についての正しい知識カウンセリングモードへの切り替えができれば、相手の心の負担を少しでも吐き出させることにつながるのではないかと思います。

 

 

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